失敗談|一戸建てリノベーションの予算計画

戸建てリノベーションの失敗談。私はマイホームの予算計画で失敗した。予算計画

マイホームの予算計画リノベーションの予算の目安がとてもわかりやすかったです。
さすが建築士さん、マイホームも上手く家づくりしたんですね!

それがマイホームでは失敗したんです。
逆に失敗経験があるから詳しくなれたのかもしれません。
どんな失敗をしたのか、素直に話しますね。

この記事から学べること
  • 予算確定後に工事を増やしてはいけない
  • 家族でよく相談することは、マイホーム計画の基本
  • 四角形、総二階の建物は耐震性能上有利で、L字型は不利
  • 不動産とリノベーション費用を1回の住宅ローンで借りるハードルは高い
  • 家づくりにトラブルは付きもの

なぜ一戸建てリノベーションを計画したのか

過去の記事にも書きましたが、私が一戸建てのリノベーションを選んだ理由は、要望とコストのバランスで実現する可能性が新築にはなかったからです。
妻が個人事業主で、自宅兼仕事場にしたかった。
私自身は寒いアパート暮らしが嫌で、戸建てでのびのび快適に暮らしたかった。
しかし個人事業主1年目の妻はローンが組めないので、私一人の収入でローンを組まなければいけなかったのです。
我が家自体が過大要求で予算は少ないという、モンスタークライアントと言いたくなるような状態でした。
それでも今、快適なリノベ暮らしができています。

予算計画に失敗した理由

実は、過大要求で予算は少ないという点で、私は失敗しました。
失敗した理由は建築士として見栄を張ったこと、家族によく相談せずに決めたことの2点です。
この2点で追加工事費が発生し、住宅ローンで借りた金額を超えてしまいました。
貯金や親からの緊急援助により何とかなりましたが、工事終盤はヒヤヒヤものでした。
まず建築士としての見栄の原因は、リノベーションの工事過程をイベント化したことです。

解体、構造、断熱、仕上げDIY、完成と段階的に工事過程を公開したら絶対に面白いじゃん!
そんなイベントあまり見たことないし、会社の認知度も広がりそう!
でも中途半端なことしたら恥ずかしいよな…

トータルコストが気がかりで当初、耐震補強を諦めていました
しかしイベント化することで、エンドユーザーに説明のつくものにしなければいけないと思い、急遽耐震補強をすることになったのです。
ちなみにイベントはこんな感じでした。

解体現場を見学するエンドユーザー

家族というか、妻によく相談しなかったのは、金額よりも関係面での致命的なミスでした。
不動産の売買はスピードが重要なので、ゆっくり相談する時間がありませんでした。
自身が建築士であるおごりもあったのかと思います。
やはりマイホームの計画は、家族でよく相談して決めなければいけないと身をもって学びました。
さて、失敗の原因や理由について、もう少し掘り下げてみましょう。

間取りから耐震補強を諦めていた

トータルコストが気がかりで耐震補強を諦めた訳ですが、そう判断したのには大きな理由がありました。
それは間取りがL字型だったことです。

耐震性能上不利なL字型の間取り

最近の新築住宅の多くが四角形で、なおかつ総二階のものが多いことにお気付きでしょうか。
その理由が、耐震性能を考えた時に四角形が有利だからです。
四角形であれば地震が起きた時に、全体に均一に力が分散します。
しかしL字型や角が多くなればなるほど、力のかかり方が不均一になってしまい、耐震性能上は不利になります。
私たち夫婦が気に入った中古住宅は、1階がL字型で部分的に2階がある形でした。
この住宅を耐震補強して、バランスの良いものにすることは、通常より多くのコストが必要だと感覚的に思ったため、私は耐震補強を諦めていました。
ただし見学会の開催を思いついてから再検討し、完璧ではありませんが工事前より強度を上げる努力はしました。

仕上げや仕様を家族に相談しなかった

マイホームのことについて、家族と相談する時間が取れなかったのは理由があります。
それは不動産購入と工事費を1回の住宅ローンで組むということです。

それってどういうことですか?
普通にみんなやってることなんじゃないの?

土地でも中古住宅でも、不動産売買は早い者勝ちが大前提です。
買うと決めたら契約し、現金で手付金(売買価格の10%)を支払って、権利関係の移転手続き準備をしてもらいます。
準備が整うまでに約2ヶ月と言われています。
私も2ヶ月かかりました。
準備が整えば、売買金額の残金や仲介手数料を支払い、不動産が引渡しされます。
この金額が大きいので、住宅ローンに出来ればいいのですが、2ヶ月で設計から見積もり、住宅ローンの審査を終えなければなりません。
自己資金があったり、高めの金利になるつなぎ融資を利用したり、不動産と工事を別々のローンで組める等、余裕があれば悩む必要はありません。
しかし資金的に余裕がなかった我が家は、この無茶なスケジュールに乗っかるしかありませんでした。
終わってから思えば多めに借りて、余ったら返す方法を取ればよかったのですが、余裕の見込みが足りていませんでした。
このようなスケジュールだったため、妻との打ち合わせが不十分になってしまいました。
その後、工事を進め仕上げや仕様を再検討し、双方の納得のいくものを選び直し、ちゃんと仲良く暮らしています。

予算オーバーしたけど後悔はない

このように予算オーバーしましたが、貯金や親からの緊急援助により何とかなりました。
家づくりの過程でトラブルは付きものです。
今までは設計者として、トラブルを解決する側でした。
この経験でトラブルの渦中の気持ちを大いに学ぶことができました。
(そもそも自分で起こしたんだけどwww)

今回の記事からの学び

  • 予算確定後に工事を増やしてはいけない
  • 家族でよく相談することは、マイホーム計画の基本
  • 四角形、総二階の建物は耐震性能上有利で、L字型は不利
  • 不動産とリノベーション費用を1回の住宅ローンで借りるハードルは高い
  • 家づくりにトラブルは付きもの

この記事を書いている私、鶴見哲也の自己紹介は、こちらの記事からご覧ください。
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