築50年一戸建て古民家リノベーションweb内覧会【縁側編】

築50年一戸建て古民家リノベーションweb内覧会【縁側編】web内覧会

web内覧会とは

今回で5回目の、我が家のweb内覧会。
部屋ごとに、ビフォーアフターをご紹介しました。
建築士ならではの工夫を盛り込んだので、是非参考にして下さい。
一番こだわったのは、リビングです。

それでは、今回は古民家ならではの縁側について、ご紹介します。

縁側って何をするところ

そもそも縁側って何をするところなのか、疑問に思うでしょう。
縁側は、「料理をするためのキッチン」、「くつろぐためのリビング」といった明確な用途はありません
歴史的には、3つの役割があると言われています。

  1. 空間に奥行きを作りだし、部屋の広がりを感じさせる
  2. 客人を迎えるコミュニケーションの場
  3. 夏の強い日差しを部屋に入れないクッションの場

要は、生活を快適で豊かなものにする余白こそが縁側の役割です。
一般的なリノベーションなら、縁側は取り壊して、他の部屋を広くしようとなります。
しかし、私はその余白こそが、古民家リノベーションならではの豊かさだと考え、あえて残す選択をしました。

築50年古民家の縁側

リノベーションする前の縁側は、どんな様子だったのか。

築50年一戸建て古民家リノベーションweb内覧会【縁側編】 工事前1

真南に大きな窓があって、その向こう側は庭になっています。
太陽の光が差し込み、床は部分的に日焼けしていました。
経年変化が、いい味に感じられます。
田舎にある祖父母の家を思い出させる、ノスタルジックな雰囲気。

リノベーションでどう変化したか

ノスタルジックな雰囲気の縁側をリノベーションするにあたって、ますはしっかりと解体しました。

築50年一戸建て古民家リノベーションweb内覧会【縁側編】 解体後1

ここまで解体したのは、断熱リノベーションをするためです。
床下、壁の中、天井にしっかりと断熱材を施工し、省エネでお得な快適住環境を手にできました。

築50年一戸建て古民家リノベーションweb内覧会【縁側編】 工事後1

部屋の用途としては変更せず、縁側は生活を豊かにする余白として残しました。
デザインのポイントは、古い柱や障子、草色の壁をそのまま残すことです。
この部分で、古民家らしいノスタルジックな雰囲気を残しています。
また、カーテンはあえてつけていません
既存の立派な障子があるので、プライバシーを確保したいときは、障子を閉めます。
昼間は障子を開けっ放しにして、庭まで視線が抜ける広がりあるLDKになる。
まさに、空間に奥行きを出す場所として、縁側が機能しています。

南側の庭から縁側越しに光が入る古民家リノベーション住宅

窓は、既存のアルミサッシの内側に、もう1枚樹脂製の内窓をつけています。
夏は74%、冬は52%の熱が、窓から影響を受けるので、断熱補強の対策です。
内窓であれば、外壁を触らずに工事ができ、価格を抑えられます。
副次的効果として、防犯性も上がるのでオススメ。

余白を楽しむ家具配置

古民家リノベーションの縁側に置いた一人掛けソファー

生活を豊かにする余白として縁側を残しましたが、少しもったいないと感じました。
そこで、縁側を楽しむために一人掛けのソファーと、他の古民家からいただいたを設置。
ソファーはROCKSTONEというメーカーで購入。
ここは私の読書スペースです。

障子を開ければマグカップを置くのにちょうど良い

飲み物は、障子を開けた腰壁の上に置きます。
昔なら罰当たりと言われてしまいそうですが、アイデアで既存部分を残して活かすのが、この古民家リノベーションの真骨頂
縁側という余白を、家具によって楽しむことができています。
建築的な部分で解決できないことは、家具で解決できるので、家具選びもこだわってください。

この記事を書いている私、鶴見哲也の自己紹介は、こちらの記事からご覧ください。
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