不動産の内見に持っていくべき調査道具とは

リノベーション用に不動産購入時、内見に持っていくべき5つのもの不動産探し

以前の記事のアドバイス通り、インターネットばかりに頼らず、専門家や友人に相談したら、リノベーション向きの不動産が見つかりました!
今度、見に行こうと思うんですが、何か持って行くものってありますか?

良さそうな物件に出会えてよかったですね!
でも、油断は禁物。
現地をしっかり見ないと、決断してはいけないと思います。
現地確認のため、最低限の持ち物は揃えていきましょう。
それではご紹介します。

この記事から学べること
  • 調査のポイントは、劣化状況の把握
  • 長さを測る「コンベックス」
  • 間取りが書きやすい「方眼紙」
  • 部屋の傾きを測る「水平機」
  • 正確な記録と情報共有のために「カメラ」
  • 暗いところをしっかり確認するための「懐中電灯」

リノベーション住宅の調査のポイントは?

リノベーションに向いている不動産は、劣化が少ない物件です。
そのために、プロに調査してもらうべきだとご紹介しました。
また、ホームインスペクション(住宅診断)を受けるのも有効な手段です。
詳しくは、こちらのブログを参考に。

プロの目に任せておけば間違いないとは言え、自身の目でもしっかりと確認しておくべきです。
この不動産に住むのは、購入するあなた。
あなた自身が気になるポイントを、明確にしなければなりません。
そうすることで、
・調査したプロに不安な点
・リノベーションのポイント
・暮らしのイメージ
が確認できるからです。
せっかく行くのであれば、手ぶらでは勿体ない。
と言うことで、内見に持って行くべきものを確認してみましょう。

内見に持っていくべきもの1:コンベックス(メジャー)

1つ目は、長さを測るコンベックス(メジャー)です。
コンベックスは、金属製の測定機器のことで、部屋の大きさを測るために用います。
金属製というのがポイント。
金属製なのでたるむことがなく、正確に測定できます。
また、折れにくいので、天井の高さが測りやすいです。

内見に持っていくべきもの2:方眼紙

2つ目は、方眼紙です。
コンベックスで長さを測ったら、必ずメモを取りたくなります。
メモと言っても、間取りがないと書きにくいのが、不動産の内見です。
そのため、自ずと測りながら、間取りを取りながら、メモを取る形になります。
間取りは、直線で構成されているのがほとんど。
そこで、元々線が書いてある方眼紙であれば、間取りを書きやすい。
できれば木造住宅で用いられている尺寸の寸法体系で作られた方眼紙が理想的です。

以下の写真は、私が実際に調査時に書いた間取りとメモになります。
字が汚くてすみません。

間取りを描くための方眼紙

建築士の私が書いたので、しっかり目に書いています。
柱や窓がどの位置にあるか、今は何の部屋か書いています。
不動産屋さんとの話で、完成年度や固定資産税の質問をしたので、左上にメモが書いてあります。
この事例ではメモは少なめですが、気になることはどんどん書いていきましょう。
そして質問していき、深掘りしていくことで、購入検討中の不動産への理解、その先にあるリノベーションへの理解が深まります。

内見に持っていくべきもの3:水平器

3つ目は、水平器です。
コンベックスで長さは測れても、傾きを測ることができません。
一般の人達にとって建物は、水平垂直に建っていると信じているはずです。
しかし、専門家目線で言えば、建物は大なり小なり傾いています。
また、人の視覚は曖昧で、目の前で一番真っ直ぐに見えるものを基準に、それに対して傾いているかどうか判断します。
視覚は、あてにならないのです。
そこで、正確に把握するために水平機があると便利です。
最近は、スマートフォンのアプリで測ることができます。
床の傾きの基準は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」を参考にすると良いでしょう。
新築であれば3/1000、中古であれば6/1000が、傾きの基準になります。

住宅の品質確保の促進等に関する法律

傾きが3/1000未満の場合
・角度:0.06~0.17
・健康被害などの自覚症状はない

傾きが3/1000以上~6/1000未満の場合
・角度:0.23~0.34
・自覚症状なしまたは傾斜を感じる

傾きが6/1000以上の場合
・角度:0.4~9
・めまい・頭痛・牽引感・ふらつき・睡眠障害など生活に支障をきたす

内見に持っていくべきもの4:カメラ

4つ目は、カメラです。
調査は記憶ではなく、記録に残すかがポイント。
そこで、不動産の内見でも、とにかく気になるところは写真を撮りましょう。
調査の写真は、何枚撮っても撮り足りないことがあります。
プロとして、リフォームの相談へ行く際、見積もり中に「あ〜欲しい所が写ってない」なんてことを沢山経験しました。
今時は、スマートフォンで気軽に撮影できるので、部屋の隅々まで撮っておきましょう。
そうすることで、この先進めていくリノベーションの打ち合わせで、設計士さんとスムーズに情報共有ができます。
問題点の把握、共有、それに対する提案が、設計の大切なポイントです。
なるべく正確に知るために、写真が大切だと覚えておきましょう。

内見に持っていくべきもの5:懐中電灯

5つ目は、懐中電灯です。
空き家の場合、電気の契約が切れている場合があります。
窓が少ない部屋だと、部屋の隅が暗くて見えないなんてことも。
また、プロに確認してもらうべき床下や、天井裏を、本人の目で一度は目視しておくべきです。
床下や天井裏は、当然真っ暗なので、懐中電灯なしでは何も見えません。
スマートフォンのライト機能では、光量不足です。
こればかりは、一台懐中電灯を準備して持っていきましょう。
その後は、防災グッズとして残しておけばいいと思います。

今回の記事からの学び

  • 調査のポイントは、劣化状況の把握
  • 長さを測る「コンベックス」
  • 間取りが書きやすい「方眼紙」
  • 部屋の傾きを測る「水平機」
  • 正確な記録と情報共有のために「カメラ」
  • 暗いところをしっかり確認するための「懐中電灯」

この記事を書いている私、鶴見哲也の自己紹介は、こちらの記事からご覧ください。
TwitterInstagramのフォローもよろしくお願いします。