一戸建てリノベーションにおすすめの不動産

戸建てリノベーションがしたい!あなたが選ぶべきおすすめ不動産とは不動産探し

ネットの不動産情報があてにならないと聞いて驚きました!
相談できそうなプロの知り合いができたので探してみようと思います。
リノベーションの予算の目安も勉強したので、物件を探してみようと思います。

ところで、どんな物件がリノベーションに向いているかわかりますか?
物件ならなんでもいいってわけじゃないんですよ。

え!?そうなんですか?
どんな物件がおすすめなのか、どんなことを気にしなければいけないか教えて下さい。

わかりました。
今回は、どんな物件がリノベーションに向いているか解説します。

この記事から学べること
  • 戸建てリノベーションに向いている不動産は、在来木造工法
  • 不向きな不動産は、壁で支えられている2×4、鉄骨造、鉄筋コンクリート造
  • 劣化状況によっては、建て替えの方がいい場合がある
  • 劣化状況はプロの目で確認する
  • 調査は工事をする会社か、ホームインスペクターに依頼する
  • 目に見える内装仕上げ、水廻り設備がきれいな中古物件には気を付けよう
  • ホームインスペクションの費用は、目視が5〜6万円、機器を使った詳細診断が10万円

リノベーション向きの不動産

不動産には、リノベーションに向いている不動産と、向いていない不動産があります。
特に、間取りを変え、耐震補強をする予定であれば、要注意。
購入する不動産が、元々どのような構造で設計されていたかが、その後の工事に大きく影響します。
リノベーションに向いている不動産は、「在来木造工法」の住宅です。
在来木造工法とは、写真のように昔ながら木の柱、梁(はり)、筋交い(すじかい)で支えられている構造の住宅を指します。

在来木造住宅の構造は、壁を壊しやすく、間取り変更が容易です。
また、柱や梁は、全体のバランスと見合った補強を施せば、抜くことができます。
もちろん補強工事分はコストアップになるため、好き勝手できるわけではありません。

リノベーションに不向きな不動産

次のような不動産は、間取りの変更や耐震補強を行うリノベーションには不向きです。

・壁で支えられた2×4(ツーバイフォー)
・鉄骨造
・鉄筋コンクリート(RC)造

2×4は、壁が構造体となっており、簡単には壊せません。
壁が抜けないと間取りの変更もできないので、その点不向きといえます。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造は、耐震補強のコストが割高という点で不向きです。
ただし、柱と柱の距離が木造よりも長いものが多く、壁が構造と無関係なため間取り変更は容易にできます。
マンションリノベーションは、構造と無関係な壁を壊して間取りを変えているので問題ないでしょう。
例外として「壁式鉄筋コンクリート構造」という、200mmぐらいの分厚い壁で支えられた構造のものがあります。
その場合、文字通り壁で支えられているので、壊して間取り変更はできません。

劣化状況がリノベーション費用に影響する

リノベーションに向いている不動産であっても、劣化が激しくボロボロのものには手を出してはいけません。
劣化状況によっては、リノベーション費用が大きく変わります
そのため、劣化状況は不動産売買にあたって必ず把握するべきポイントです。
劣化は、
・外観から判断できるもの
・壁の中や床下等の内部調査をして判断できるもの
の二種類があります。

外観から判断できる劣化状況とは

たとえば次のような状態です。

・柱や梁の木が朽ちていたる。
・目視でレベルで傾いている。
・雨漏りしている。

つまり、見るからに住めないような状態です。
こうなると解体し、更地にして、新築で建て替える方がいいでしょう。

内部調査をして判断できる劣化状況とは

内部調査には、プロの力が必要です。
相談できるプロの心当たりがなければ、「ホームインスペクション(住宅診断)」という調査を専門にする会社に相談しても良いでしょう。
ホームインスペクションのタイミングは、不動産売買の申し込み後、契約前がベスト
申し込みをして他の方が売買できない状況にし、かつ契約前のためもし調査で問題があれば被害は最小限に抑えられます。

こんな不動産に気を付けよう

不動産業界では、物件がスムーズに売れやすいように、リフォームを施したものがあります。
これが厄介で、建築の知識がない方が見るととてもきれいな物件になっているのです。
内装のクロスやフローリングが張り替えられ、水廻りの機器が新品になっていて、「こんなにきれいなら即入居できる!」と感じます。
しかし、売れやすくするためのリフォームなので、内容が伴っている場合が非常に少ないのです。

以前、知人に「中古住宅を一緒に見て欲しい」と言われ、内見に同行したことがあります。
その住宅は、内装がきれいにリフォームされ、水廻りの機器も最新のものでした。
しかし点検口を開けて床下をのぞいてみると、なんと一部床下の断熱材がありません。
断熱材がなかった部分は、和室を洋室にリフォームしたと紹介された部屋でした。
これが意味することは、売れやすいように内装だけきれいにされ、大切な性能が疎かにされたという現実。
つまり、見た目だけのリフォームだったのです。
もちろん、不動産売買価格には、リフォーム費用が上乗せされています。
「餅は餅屋」という言葉がある通り、不動産屋さんは不動産のプロであり、建築のプロではありません。
見た目がきれいなら、不動産としては売れやすいと判断したのは売る側としての正解です。
しかし暮らす側としては、リフォームしたにも関わらず性能劣化しているのは不可解。
やはり、快適に暮らすための環境になっているかは、建物のプロに相談し、調査をするのが最適です。

あなたにおすすめの不動産とは

これからリノベーションを前提に、不動産を探すあなた。
あなたにおすすめの不動産は、
・在来木造かつ、リノベーション工事をするプロの目で判断した物件
・ホームインスペクション(住宅診断)をした物件
です。

施工業者や建築士といったプロの目で判断してもらえれば、ほぼ正確なリノベーション費用をすぐに算出できます。
なぜなら施工業者や建築士は、リノベーション工事で赤字を出すわけにいかないからです。
また、工事中に問題が起こった場合、それが工事前からの問題なのか、工事による問題なのかの説明責任も生じます。
そのため工事に関わる施工業者や建築士は、見落としがないよう入念に調査してくれるでしょう。

ホームインスペクション(住宅診断)は、第三者による調査で、完了後に報告書を提出してくれます。
調査する人はホームインスペクターと呼ばれ、民間の試験を受けて合格した有識者です。
ホームインスペクションを利用する場合、30坪程度の住宅での料金の目安は、
・目視による一次診断で5〜6万円
・機器を使った詳細診断で10万円程度
です。
数千万円かかる家づくりの総予算を考えると、10万円かけて調査する意味はあるはずです。

今回の記事からの学び

  • 戸建てリノベーションに向いている不動産は、在来木造工法
  • 不向きな不動産は、壁で支えられている2×4、鉄骨造、鉄筋コンクリート造
  • 劣化状況によっては、建て替えの方がいい場合がある
  • 劣化状況はプロの目で確認する
  • 調査は工事をする会社か、ホームインスペクターに依頼する
  • 目に見える内装仕上げ、水廻り設備がきれいな中古物件には気を付けよう
  • ホームインスペクションの費用は、目視が5〜6万円、機器を使った詳細診断が10万円

この記事を書いている私、鶴見哲也の自己紹介は、こちらの記事からご覧ください。
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