効果的な断熱リフォームで変化した3つの事

効果的な断熱リフォームで変化した3つの事断熱・気密
この記事から学べること
  • 断熱した住まいで暮らすと、ポジティブな変化が起きる
  • 光熱費が下がり、長く住めば住むほどお得に
  • 採暖グッズが不要になり、暖房暮らしが可能になる
  • 小さな我慢の積み重ねがなくなり、ストレスフリーで家庭も円満

寒い家でしか暮らしてこなかった

今の住まいで暮らすまでは、まともな断熱がある所に住んだことがありませんでした。

・実家:築80年、リフォームしたけど断熱しなかった木造一戸建て。
・大学:築20年以上1Kアパート。いかにも断熱がない雰囲気
・社会人:築15年ぐらいのアパート。かろうじて断熱はしてありそう。

どこも夏暑く、冬寒い。
特に冬は、灯油のファンヒーターが使えた実家はギリギリ耐えられました。
しかし、アパートは安全性の観点からファンヒーターの使用が禁止。
断熱性能が低すぎたアパートは、エアコンをつけても暖まらない。
少し暖かくなったかなと思えば、頭の方は暖かく、足元は寒い。
今思い返すと、よくそんな環境で暮らしていられたなと思います。

約1年前、古民家リノベーションした住まいに引っ越し、2回目の冬の終わりが近付いている。
断熱した住まいに暮らしてから、3つのポジティブな変化がありました。
1つずつご紹介していきます。

高い断熱性能で、光熱費が大きく下がった

断熱と一言でまとめられますが、性能にはレベルがあります。
性能を高めれば高めるほど、工事費は高くなる。
しかし、逆に光熱費は安くなります。

断熱リフォーム工事費と光熱費の関係

こちらのグラフで見るとわかりやすいでしょう。
初期費用は高い性能のHeat20G2の方が高く、次世代省エネ基準の方が安い。
性能の差が光熱費の差を生み、長く住めば住むほど、その金額差が小さくなります。
そして、住んでから22年経てば、Heat20G2の方がお得になり、初期費用が安かった次世代省エネ基準がどんどん高くなっていきます。
このグラフは、今のリノベーション住宅を設計している時にシミュレーションしたものです。
建物の規模、大きさ、性能によって、初期費用回収が22年よりも長くかかる場合もあるので注意してください。

さて、話は少し脱線しましたが、断熱性能によって光熱費が変わります。
今まで住んだ環境は、ろくに断熱もなく、グラフの緑色よりも急角度でどんどん光熱費がかかっていました。
今はHeat20G2性能のため、グラフの水色のように緩やかな角度で光熱費が加算中。
引越しのタイミングで明細を捨てたので明確な金額はわかりませんが、確実に光熱費が安くなったと断言できます。

もちろん、住環境は快適そのもの。
エアコン24時間運転で、いつ家に帰ったも暖かい。
それでも年間光熱費は、11万6千円です。
設計時にしっかりとシミュレーションし、断熱の費用対効果を検証した成果が出ています。
どのように考えたかは、こちらの記事を確認して下さい。

低断熱のアパートで使っていたものを捨てられた

光熱費が安くなったのは、計算通り。
しかし、計算と体感は違うので、少し不安な気持ち。
そのため、アパートで使っていたものは、だいたいリノベーションした住まいに持ってきました。
そこから1年過ぎ、色々なものが不要になり、捨てたり知人にあげたり。

例えば、電気ヒーター、ホットカーペット、電気毛布といった採暖グッズです。
採暖という言葉は、聞きなれないかもしれません。
日本は「採暖文化」、ヨーロッパ等の寒い先進国は「暖房文化」です。

<採暖>
暖炉、囲炉裏、ヒーター、ホットカーペット等、熱を放出する機器にあたって温まること。
採暖機器から距離が離れれば寒くなり、部屋に温度差が発生する。

断熱リフォームで捨てたもの 電気ヒーター

<暖房>
エアコンのように、空間自体を暖める機器のこと。
暖房機器の近くでも、遠くでも温度差は大きくない。
ただし、断熱性能が高くなければ、空間自体が暖かくならない

ダイキン製のエアコン

アパート時代は、採暖グッズ無しには生活できませんでした。
断熱性能が低くて、暖房が十分に機能しなかったからです。
今は断熱性能が高く、しっかりと暖房が機能しています。
採暖グッズ以外にも、不要になったものがある。
続きは、こちらの記事にてご覧ください。

ストレスフリーで、心のリフォームができた

生活環境が変わることでストレスフリーになるのは、少し予想外でした。
人って環境適応能力の高い生き物で、用意された環境でそれなりに生活ができてしまいます。
実家もアパートも、用意された環境。
今のリノベーション暮らしは、自分達に合った環境です。
自分に合った環境で暮らすことの意味を、強く実感することになりました。

具体的には、断熱リフォームにより快適な温熱環境を手に入れたことが全てにつながります。
・朝起きて、寒くて布団から出られないってことがない。
・仕事から帰ってきて、家が暖かくなるのを待たなくてもいい。
・部屋が暖かいから、皿洗いや風呂掃除が全然苦ではない。
・皿洗いや風呂掃除を手伝うことで、夫婦間の家事の押し付け合いがなく、家庭が円満。

今までの暮らしは、全て逆でした。
・朝寒くて布団から出られず、我慢して出ていた。
・仕事から帰ってきて、部屋が暖まるのを我慢しながら待っていた。
・お湯を使っても空間が寒いので、水を使う家事は我慢してやっていた。
・夫婦のどちらも嫌々やっていたので、押し付け合いで喧嘩することも。

寒い家での暮らしは、小さな我慢の積み重ねで、自然とストレスがたまっていました。
そして、ストレスがたまると、些細なことでもイライラして、不必要な喧嘩も起きてしまいます。
今では喧嘩もほぼ無くなり、平穏な暮らしを営めている。
自分に合った冬暖かく、夏涼しい暮らしの大切さを実感しています。

今回の記事からの学び

  • 断熱した住まいで暮らすと、ポジティブな変化が起きる
  • 光熱費が下がり、長く住めば住むほどお得に
  • 採暖グッズが不要になり、暖房暮らしが可能になる
  • 小さな我慢の積み重ねがなくなり、ストレスフリーで家庭も円満

この記事を書いている私、鶴見哲也の自己紹介は、こちらの記事からご覧ください。
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